標準報酬月額と標準賞与額とは?

 厚生年金保険においては厚生年金保険料を算出する基準は支払われる報酬によることになりますが、各人に支払われる報酬額は千差万別ですのでそのままの額を使用することは厚生年金保険料の算出に非常に手間と時間を要することとなりますので、計算の簡略化のためには一定の基準を設けることが不可欠となります。

 

 そのための基準として設けられているのが標準報酬月額と標準賞与額と呼ばれるものです。

 

 標準報酬月額とは、各人に支払われる各月ごとの報酬額に対し、報酬月額という一定の幅を設けた上、その報酬月額に応じて保険料の算出するための額として定められるものです。

 

 例えば、報酬額が205,000円である場合は、報酬月額においては195,000円から210,000円の幅に入り、この場合には標準報酬月額としては200,000円として決定されることになります。

 

 標準賞与額についても、標準報酬月額と同様に賞与の額に応じて標準賞与額が定められた上で、標準賞与額に応じて保険料が算出されることになります。

  

 実際に受けている報酬や賞与の額がそのまま厚生年金保険料の算出に使用されているわけではありませんので注意する必要があります。